中村硯について
原石は土佐清水市下ノ加江字荒谷より産する蒼黒色の粘板岩で俗に荒谷石(別名 蒼竜石)と呼ばれています。
戦後宿毛市出身の高橋玄石氏が優れた硯石として発見、昭和二十八年頃より大阪の硯研究家の努力により発掘され関西方面を主として世に送り出されました。
その後採石は中止され、幻の名硯と呼ばれていたものを、幾多の困難を克服し、初代一水が再び採掘に成功したものです。
石質は細密温潤、鋒鋩も密立し、石紋も各種の青花また金暈、黄竜紋、魚脳砕凍等を呈するものもあり、磨黒、発墨共に優れ、水落ちも又良好で実用、鑑賞両面に通じる優秀な硯材として大阪の書家 故田中塊堂氏、硯研究家、書家の岐阜の窪田華堂氏、栃木の硯研究家、故石川二男氏も和硯中第一で、端溪、歙州に比肩するものと激賞されています。
※価格は全て税抜きです。
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